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ブログ・家づくりコラム

完成した瞬間より、5年後が楽しみな家

2026/02/01

富田友菜

― 時間とともに、暮らしになじんでいく住まい ―

家づくりを考えるとき、多くの人が思い描くのは「完成した瞬間」の姿です。
引き渡しの日、きれいに整った空間、新しい設備、まだ何も置かれていない部屋。
その一瞬は、確かに特別で、家づくりの大きな節目です。

けれど、家は完成した瞬間がゴールではありません。
むしろそこからが、本当のスタートです。


完成時がピークになってしまう家

完成した瞬間に一番きれいで、そこから少しずつ「古く」なっていく。
そんな家も少なくありません。

・流行を強く取り入れたデザイン
・装飾が多く、主張の強い空間
・使い方が限定された間取り

完成時は華やかでも、暮らしが入ることで違和感が出てきたり、
時間が経つにつれて「少し疲れる家」になってしまうこともあります。

家は、写真で見るためのものではなく、
毎日を過ごす場所だからこそ、時間との相性がとても大切です。


5年後が楽しみな家の共通点

一方で、住み始めてから年数を重ねるほど、
「この家にしてよかった」と感じる家もあります。

そうした家に共通しているのは、
完成時に“完成しすぎていない”ことです。

・シンプルで、余白のあるデザイン
・暮らしに合わせて変えられる間取り
・使うほどに味が出る素材

これらは、時間とともに暮らしになじみ、
住む人の生活を自然に受け止めてくれます。


暮らしが入って、家は完成する

家は、人が住んではじめて本当の表情を見せます。

・家具が置かれる
・カーテンが揺れる
・生活音が重なる

こうした要素が加わることで、
空間は「建物」から「住まい」へと変わっていきます。

5年後が楽しみな家は、
暮らしが入る余地を残して設計されています。

最初からすべてを決めすぎないこと。
それが、長く心地よく暮らすためのポイントです。


外構や植栽が育てる「時間の価値」

完成後に大きく変化するのが、外構や植栽です。

・少しずつ枝を伸ばす木
・季節ごとに表情を変える葉
・暮らしに合わせて整えられていく庭

植栽は、完成時よりも、数年経った姿の方が美しくなることがほとんどです。

建物が変わらなくても、
周囲の景色が育っていくことで、住まいの印象は深まっていきます。


変化を受け止められる家は、強い

暮らしは、少しずつ変わっていきます。

・家族構成の変化
・働き方の変化
・年齢による生活リズムの変化

5年後が楽しみな家は、
こうした変化を無理なく受け止められる柔軟さを持っています。

間取りや動線、空間の使い方に余白があることで、
「今の暮らし」に家を合わせ続けることができます。


THE FLATが目指す「時間に強い家」

THE FLATでは、
完成した瞬間の見栄えだけを重視する家づくりはしていません。

・建物サイズ
・コスト
・性能
・デザイン

それぞれをベストバランスで整えることで、
時間が経つほど評価される住まいを目指しています。

派手ではないけれど、
ふとした瞬間に「この家、落ち着くな」と感じられる。
そんな家こそ、長く愛されると考えています。


まとめ:家は「完成形」を急がなくていい

家づくりは、完成した瞬間がゴールではありません。
むしろ、そこから始まる長い時間こそが大切です。

5年後、10年後に
・この家にしてよかった
・まだ好きでいられる
・暮らしがしっくりきている

そう思える家は、
完成しすぎていない家です。

時間とともに育ち、
暮らしと一緒に変わっていく。

完成した瞬間より、
5年後が楽しみな家。
それが、これからの家づくりに求められている価値なのかもしれません。

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