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日本の住宅事情と平屋の未来

2026/01/06

富田 友菜

― これからの暮らしに合う住まいのかたち ―

近年、平屋を選ぶ人が少しずつ増えています。
とはいえ、日本の住宅全体を見れば、依然として二階建てが多数派です。

では、これから先の日本において、平屋はどのような位置づけになっていくのでしょうか。
この記事では、日本の住宅事情を整理しながら、平屋がどんな未来を担っていくのかを考えてみます。


人口減少・世帯構成の変化が住まいを変える

日本はすでに人口減少社会に入っています。
それに伴い、世帯のかたちも大きく変化しています。

  • 核家族化・単身世帯の増加
  • 子どものいない夫婦世帯
  • 子育て期間よりも「夫婦2人の時間」の方が長い人生設計

こうした背景の中で、
「部屋数が多い家」
「とにかく広い家」
が必ずしも必要ではなくなってきました。

平屋は、必要な広さを無理なくまとめやすく、
“ちょうどいい住まい”をつくりやすい住宅です。
この点は、これからの日本の暮らし方と相性が良いと言えるでしょう。


空き家問題と土地の再評価

日本では、空き家の増加が社会問題になっています。
一方で、郊外や地方には、使われていない土地や住宅地が多く存在します。

こうした土地は

  • 敷地に余裕がある
  • 価格が比較的抑えられている

という特徴を持つことが多く、平屋の計画に向いています。

これまで「不便」とされてきたエリアも、
テレワークの普及や働き方の多様化によって、
住まいの選択肢として再評価されつつあります。

平屋は、こうした土地を活かす住まい方として、
今後さらに広がっていく可能性を秘めています。


高齢化社会における「住み続けられる家」

日本は世界でも有数の高齢化社会です。
この状況において、住まいには「長く安心して住み続けられること」が求められます。

  • 階段のない暮らし
  • 移動距離の短い生活動線
  • 将来の介護やサポートを想定した間取り

これらを無理なく実現できるのが平屋です。

これまでの日本では、
「若い時は二階建て、老後はリフォーム」
という考え方が一般的でした。

しかし実際には、
住み替えや大規模リフォームは簡単ではありません。

最初から最後まで暮らせる家という視点は、
今後ますます重要になっていくでしょう。


性能重視の流れが平屋と相性がいい理由

断熱・気密といった住宅性能への関心は、年々高まっています。
省エネ、健康、快適性といった観点からも、性能は欠かせない要素です。

平屋は

  • シンプルな構造
  • 無理のない形状

になりやすく、高性能化しやすい住まいでもあります。

性能が高まることで

  • 大きな窓
  • 開放的な空間
  • 内と外がつながるデザイン

といった平屋らしい魅力も、より安心して取り入れられるようになります。

これからの住宅は、
「広さ」よりも
「快適さ・効率・安心感」が重視される時代。
この流れは、平屋にとって追い風だといえるでしょう。


住宅に求められる価値の変化

これまでの日本の住宅は、

  • 面積
  • 部屋数
  • 資産価値

といった“数字で測れる価値”が重視されてきました。

しかし近年は

  • 暮らしやすさ
  • 家族との時間
  • 心身の負担の少なさ

といった、住んでから実感する価値が重視されるようになっています。

平屋は、こうした価値をストレートに形にできる住まいです。
派手さはなくても、日々の暮らしを丁寧に支える。
それが、平屋が再び選ばれ始めている理由でもあります。


平屋が「当たり前」になる未来は来るのか

今後、日本で平屋が主流になるかといえば、
すぐにそうなるとは言い切れません。

土地条件や都市部の事情を考えれば、
二階建てが必要な場面も多く残るでしょう。

ただし、
「平屋という選択肢が特別ではなくなる」
未来は、十分に考えられます。

  • 暮らし方に合わせて選ぶ
  • 土地条件に合わせて選ぶ
  • 将来を見据えて選ぶ

その中のひとつとして、平屋が自然に選ばれる。
そんな時代に、日本の住宅は向かっているのかもしれません。


まとめ:平屋の未来は「暮らしをどう考えるか」にある

日本の住宅事情は、大きな転換点にあります。
人口、働き方、価値観が変わる中で、
住まいに求められる役割も変わってきました。

平屋は、

  • 効率的で
  • 無理がなく
  • 長く暮らし続けられる

これからの日本に合った住まい方のひとつです。

平屋の未来は、流行によって決まるものではありません。
暮らしをどう考えるか、その延長線上に自然と選ばれていく住まい。
それが、これからの平屋の姿なのではないでしょうか。

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