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ブログ・家づくりコラム

これからの家づくりに必要な「ベストサイズ」という考え方(コスト編)

2026/01/11

富田友菜

― いくらで建てるかより、どう付き合っていくか ―

家づくりで最も悩むテーマのひとつが「コスト」です。
建築費はいくらが妥当なのか、どこまでかけていいのか。
多くの人が、「正解の金額」を探そうとします。

けれど実際のところ、
家づくりに万人共通の正解コストはありません。
大切なのは、「自分たちの暮らしにとって無理のないコストかどうか」という視点です。

その考え方と深く関係しているのが、
家の大きさ=サイズです。


「建てられる金額」と「続けられる金額」は違う

家づくりでは、
「住宅ローンが通るかどうか」を基準に予算を決めてしまいがちです。

もちろん、借りられる金額はひとつの目安になります。
ただしそれは、建てられる上限であって、
暮らし続けられる適正コストとは限りません。

家を建てたあとには

  • 毎月のローン返済
  • 光熱費
  • 固定資産税
  • 修繕・メンテナンス費

が、長く続いていきます。

ベストなコストとは、
「家のために我慢する暮らし」にならない金額。
生活全体を圧迫しない、持続可能なバランスのことです。


面積は、もっとも分かりやすくコストに効く

住宅コストに最も直接的に影響するのが、延床面積です。

面積が増えれば

  • 建築費が上がる
  • 冷暖房費が増える
  • 修繕費の対象も増える

という構造になっています。

「少し広い方が安心」
「将来のために余裕を持ちたい」
という気持ちは自然ですが、
その“余裕”のために、何十年もコストを払い続けることになる、
という点は意外と見落とされがちです。

ベストサイズとは、
安心を“広さ”で買いすぎないという考え方でもあります。


「削る」ではなく「配分を変える」という発想

コストを意識すると、
「どこを削るか」という話になりやすいですが、
本当に大切なのはお金の使い方の配分です。

たとえば

  • 使われない部屋を減らす
  • 廊下や余白を整理する

ことで生まれた予算を、

  • 断熱・気密性能
  • 窓の性能
  • 将来メンテナンスが少ない素材

に回す。

これは「節約」ではなく、
後から取り戻せない部分に、先にお金を使うという判断です。

ベストサイズは、
「安く建てるため」ではなく、
お金をかけるべき場所を明確にするための考え方なのです。


自分たちにとっての「ちょうどいい住宅費」を考える

ベストなコストを考えるときは、
住宅単体ではなく、暮らし全体で考えることが重要です。

  • 毎月、どれくらい余白を残したいか
  • 子どもや趣味、旅行に使いたいお金
  • 将来の備え

これらを犠牲にしてまで家にお金をかけるのか、
それとも、家は“暮らしを支える土台”と割り切るのか。

答えは家庭ごとに違います。

ベストサイズの家は、
「家計と暮らしの優先順位が整理された結果」として選ばれる家です。


平屋×ベストサイズ×コストの考え方

平屋は、上下移動がなく、
無駄なスペースが生まれにくい住まいです。

  • 階段が不要
  • 構造がシンプル
  • 動線が短い

これらはすべて、
面積を抑えながら満足度を上げやすい要素です。

平屋とベストサイズの組み合わせは、
「必要な広さを、必要な分だけ」
というコストの考え方を、非常に素直に形にできます。


まとめ:ベストなコストとは「暮らしを守る金額」

これからの家づくりで大切なのは、
「いくらで建てたか」ではなく、
その家で、どんな暮らしを続けられるかです。

  • ローンに追われない
  • 光熱費に悩まない
  • 将来の修繕に怯えない

そんな安心感をつくるために、
家のサイズとコストを見直す。

ベストサイズという考え方は、
家を小さくするためのものではありません。
暮らしを無理なく続けるための、コスト設計の考え方です。

家は、人生の中心ではなく、人生を支える場所。
そのバランスを大切にすることが、
これからの家づくりに求められているのではないでしょうか。

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